2021.02.01
工房風景
工房風景 隈取筆 小 毛組~練り混ぜ迄
隈取筆小の制作の様子です。
写真の真ん中が毛組で、手前が毛組を分解した(何等分かした)もので、
奥が練り混ぜが完了した毛板となります。
毛組→分解した毛板(練り混ぜ前)→練り混ぜ後の毛板というイメージです。
最終的に全て同じ配合の毛板を作り、駒と呼ばれる円筒上の物に入れて
太みを決めます。
隈取筆は含みが良く、「山出し」と呼ばれる製法で先を丸くした筆です。
ぼかしや彩色、寄席文字用の筆としても使われます。
以前投稿した真っ白な毛のみで出来た彩色3号のブログ写真より
様々な毛の種類が使われている事が分かりやすいかと思います。
真ん中の先出し(命毛)と呼ばれる所にあらかじめ5種類程の毛を
混毛し、両側に10数層に渡って様々な毛板を打っていき、毛の形や
コシの強さ、含みを調整していきます。
筆作りにとって最も大事な、筆の形をデザインする工程が毛組です。
上の駒の上に置いてある白いビー玉のようなもので、筆の根本をたたいて
先を丸くして仕立てます。