2020.12.13

作家さんとの交流&展覧会

東京藝術大学日本画科 筆講義 筆の歴史 長沙筆

次に、現在現存している世界最古の筆についてです。
トップの写真がそれにあたり、中国の長沙市で、今から2000年以上前の
春秋戦国時代の楚国の墓から出土したことから長沙筆と呼ばれています。
竹軸の長さは18.5cm、径は0.4cmと細めの筆で、穂先は兎に類したの毛で
出来たものです。(現在兎の毛は筆にあまり使用されません。)
竹の先を裂いて、毛を挟み、絹糸で巻いて、漆で固めたものとなります。
鉛筆大位の大きさで、この頃から現在と同じように人々が筆記用具を使って
いたという事が良く分かります。

また、筆という漢字に竹冠(たけかんむり)が付いたのも、この頃だそうです。
調達が容易で、軽い竹が筆の軸として適していたのでしょう。
それまでは「聿」という漢字だったそうです。
人々が知恵を絞って、筆記用具に適した竹軸、原毛を見つけたのだと思います。
(ホームページでもご説明していますが、原毛もほとんどが、食用等のため
動物を捕った副産物として出てくるものです。その中で筆に適したものが
使用され、そうでないものは淘汰されたのだと思います。)

 

ブログランキングに参加しました。
以下のバナーをクリックで応援よろしくお願い致します。

にほんブログ村 美術ブログ 日本画へ
にほんブログ村